中華人民共和国
香港特別行政区
香港の顔ともいうべき海に面して高層ビルが林立する都市部は、
実は香港全体の20%のみで、残りの大部分は亜熱帯湿潤林に覆われる
予想外に緑の多いところ。
実際、ビル群のすぐ裏手にある山々から、森が街に迫ってきている。
日帰り距離に、たくさんの公立の自然保護区「カントリーパーク」があり、
短い滞在でも十分楽しめ、交通機関が発達しているのも便利なところである。
「香港公園」にある野鳥飼育(?)のためのドーム型の巨大ケージには、
東南アジア熱帯地域の鳥が約90種いて、日本では珍しいものや、
羽色の美しいものを観察でき、街中にあるものとしては一見の価値あり。
野鳥飼育という点ではこちらは伝統的な習慣があるため、
「バードストリート」なる界隈へ行くと、狭い空間に専門店が何十軒も並び、
メジロやガビチョウなど多くの小鳥や鳥かごなど、
飼育用品を販売している様子を見ることができる。
近くまで行くと、鳥の声の賑やかさで場所がすぐわかるほどであった。
また、すぐ近くには「フラワーストリート」というのもあって、
香港に来る直前に南アフリカで見ていた花たちが、市場に並んでいた。
この本は観光協会の発行なので、
一般書店では見かけませんでしたが、
地元中国語版の他、英語版、日本語版も作られていて、
香港の持つ文化的背景と観光に対する熱意まで感じました。
おかげで、カントリーパークの所在も確認することができ、
都市観光だけでない香港の良さも知ることができました。
Kingdom of Thailand
ネパール行きのチケットを買いに、世界中からのバックパッカーが集まる
有名な「カオサン通り」付近に滞在。
暑さと人いきれのすごさに、とても自然観察どころではなかったが、
夕涼みしていると仏教寺院のむこうの大木に、オオコオモリらしき姿を見る。
ある日泊まった安宿の部屋は、3階なのにトイレのドアの中にアリが住んでいて、
どうも、我々が来たのが気にくわなかったらしく、
夜になって部屋の反対側の壁の中へ大引越しとなった。
しかし、大変なことになったと思ったのもつかの間、引越しは3時間程度で
終わってしまい、小さい身体で何往復もよく動くなあと妙に感心する。
この国はなかなかの自然の宝庫なので、
機会があればまたじっくり訪れようと思っている。
魅力的なタイの自然をガイドした魅力的なタイトルが揃う
出版社なのですが、いかんせんこちらはタイ語が読めないので、
そこだけがちょっと残念でした。
Kingdom of Nepal
南北に狭い国土だが、その約150kmの間に亜熱帯ジャングルから
世界最高峰の極地気候までが詰まっている。
これだけの環境があるのは、世界的にもやはりめずらしい。
エベレストのあるクーンブ地方へトレッキングすると、
標高の低い地域はマツ、ネズ、モミ、シャクナゲ、
カバ類の森となっていて、3900m以上の高山帯では、
イネ、カヤツリグサ、リンドウ、サクラソウ、ユキノシタの仲間が生息。
およそ5750mより上は、植物の生育できない岩と氷だけの世界となる。
標高4000m付近で、国鳥の「ダフェ(ニジキジ)」、それとヤツガシラを目撃!
ヤツガシラは人の家の畑で悠然とエサをついばんでいた。
標高5000m 弱の氷河湖にさえも、カワガラスやカモがいて驚く。
人間の方は、この標高に来るまでにヒーヒー言ってるのに・・・
エベレストの展望台「GOKYO・RI」からの数々の6000〜8000m峰の眺めは、
まさに神々の世界としか言い様がなく、あの峰々へ行けるのは
特別に許された者だけなのだという気がした。
カトゥマンドゥーには、トレッキングをガイドする会社だけで300以上もあり、
選択するのは一苦労。天候や体調のことを考えて、日程には十分余裕を。
欧米からトレッキングにこの国を訪れる人は多く、
そのためのガイドブックはたくさん出ていて、
現地でも容易に手に入りますが、
そこの自然を全般的に解説した本は
選択肢がなかなかない中で、これは良書だと思います。
・「National Parks Conservation Areas & Wildlife Reserves」
国内外を問わず、多くの地図が発行されています。
ただし精度としては、やはり欧米で作られたものが
すぐれていることは仕方ありません。
カトマンドゥにある書店やマップショップでも、
在庫は充実しています。
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