Australia
とにかく広い国である。そのぶん自然もバラエティーに富んでいて、
いろいろ観て回るには十分な時間が必要。以前、5ヶ月間ほど滞在したが、
それでも全然足らなかった。それぞれの州に良さがあり、ここだけはオススメ
という場所を決めるのは難しいが、"Queensland"州は好きな所である。
州都"Brisbane"はいい街だし、ここから北へ南へ、いくらでも
出かける所がある。世界最大の砂の島"Fraser Island" や、
亜熱帯雨林の"Lamington"などの国立公園も、そのひとつだ。
この国は、世界でもっとも平たい大陸(平均標高が低い)であり、
国土のおよそ4分の3は雨の少ない乾燥地となっている。
広大な湿地のある北部では雨期と乾期の季節変化もあるが、
国全体としては基本的に降雨は不規則であり、野火(ブッシュファイヤー)が
頻繁に起こる環境にある。そのため、動植物はこうした条件に耐えられるものが
発達している。ネムノキ科アカシア属やフトモモ科ユーカリノキ属などは特に多い。
また一方、東海岸沿いには山地や熱帯雨林が集中していて、乾燥池とは異なる
自然も見られる。雨林では、イチジクに近い仲間のクワ科アコウ亜属の
「絞め殺しの樹」におののき、また着生植物であるウラボシ科ヒカクシダも、
なんともおもしろい姿をしていてびっくりした。
北東部沿岸は世界で最大の珊瑚礁「グレート・バリアリーフ」となっていて、
マリンアクティビティには事欠かないが、本格的にシュノーケリングや
ダイビングをしようとすると、本土のビーチからすぐできる場所は意外と少なく、
船である程度沖合いの島まで行った方が楽しめる。船酔いする人には
ちょっとした試練だが、天然の水族館ではブダイの仲間をはじめとして
多数の熱帯魚を観察できる。大陸西側に一部、南アフリカケープ地方と共通の
地中海性気候があり、ここでも、ゴンドワナ植物であるヤマモガシ科
バンクシアなどがあって、他とは違った環境を印象づけている。
カンガルー、ポッサムなどの野生動物は都市部の近くでもわりと日常的に見られ、
マグパイ(カササギ)、ワライカワセミの声も普段の生活と共にある。
国立公園内では、コアラ、ディンゴ、ガマグチヨタカ、フウチョウモドキ、
ペリカン、卵の世話がおもしろいキジの仲間ツカツクリ、それと大型のオウムや
色鮮やかなインコ類をたくさん見た。
いずれもページをめくるたびに、現地の思い出とともに
また新たな発見が得られるという楽しみがあります。
Reader's Digest社、なかなかいい味出してます。
フィールドガイドにしては、ちょっと大きくて重いかな。
(たくましいオーストラリアの人たちには、ちょうどいいかも?)
でも、中に描かれた鳥たちはとってもきれいです。
個人的にはオーストラリアでは、この会社の地図を愛用してます。
その会社から発行されている国立公園ガイド。
数が多すぎて目的地を選ぶにもうれしい悩みですが、
同時にあらためてこの国の大きさを実感します。
ノーザンテリトリー準州の公園管理局で作成しているポケット図鑑。
「現地モノ」に限定しているおかげで、
逆にたくさん載っているよりも使いやすかったりします。
その場所がまた沙漠というのも、あるようでない図鑑です。
あの「ロンリー・プラネット」が、フィールドガイドを作るとこうなるのかあ。
最初に見たときの感想です。文字が多いのはガイドブックと同じですが、
充実した内容、さすがの情報量という感じで、良くできてます。
その後、シリーズとしていくつかの別地域版も発行されましたが、
すべて最初の、このオーストラリア版を基にしたつくりです。
日本にもこういう本、あればいいのですが・・・
コンパクトながら、ほ乳類・鳥類・爬虫類・両生類・
魚類・海洋生物・昆虫・植物まで、この国の代表的な生物を、
きれいなイラストともに簡潔に紹介した図鑑です。
旅の途中で見かけてちょっと気になる程度の生き物なら、
調べるにはこれ一冊で十分かもしれません。
各州ごとに日本のJAFにあたる自動車協会があり、
会員には旅行者用のガイドブックや地図を配布しています。
(JAFの会員であれば、現地で同様のサービスを受けられます)
これが市販のものに負けず劣らずの充実した内容で、
やはりあちらの社会の「旅をすること」に対しての認識の違いを、
こんなところからも感じることができます。
ブリスベンの都市圏から近郊まで、それぞれの自然環境と
生息する生き物の特徴を紹介した、博物館が発行した書籍です。
一つの都市とその周辺だけで、これだけ多様性に富んだ
環境がいくつもそろっていることに、大陸の大きさを実感します。
野に咲く可憐な花々・・・のイメージが変わるかもしれません。
オーストラリアの野生の花たちは、色といい、形といい、
まるで街中の花屋の店先をいっぱいに彩る園芸品種のよう。
(実際、日本の花屋でも一部見かけたりします)
これらの花々が見渡す限りの地平まで咲き誇る季節。
一度は自分の目で観に訪れる価値ありです。
国立または州立公園を訪れる際、主だった場所には
公園管理局の運営するビジターセンターが設置されています。
ここで配布されているパンレットは、現地の生情報そのもの。
散策前に目を通すことで、滞在の充実度がグッと増します。
また、現地を離れてから気になったときの復習にも役立ちます。
・「DISCOVER NATURAL QUEENSLAND」
・「master plan for Queensland's Park System」
・「Lamington」
・「Binna Burra」
・「Natural Bridge section」
・「Green Mountains」
・「Glass House」
・「Mountains」
・「Noosa」
・「Cooloola Section」
・「Cooloola Wilderness Trail」
・「Northern Cooloola」
・「Southern Cooloola」
・「Bunya Mountains」
・「Fraser Island」
・「Blue Lake」
・「Orpheus Island」
・「Lady Musgrave Island」
・「Magnetic Island」
・「Keppel Bay islands」
・「Carnarvon Gorge」
・「Springbrook」
・「Queen Mary Falls」
・「Simpson Desert」
・「Lawn Hill」
・「Rokeby」
・「North Queensland」
・「Far North Queensland」
・「Cape Tribulation」
・「Cape York Peninsula」
・「Lakefield」
・「Jardine River」
・「Mossman Gorge」
・「Bellenden Ker」
・「Palmerston」
・「Walking Tracks of the Far Northern Region」
・「Safety on the reef」
・「Conway」
・「Sundown」
・「Tamborine Mountain」
・「Moreton Island」
・「Lizard Island Group」
・「Coral Cays」
・「Turtles」
・「Whales」
・「Wrecks of the Reef」
・「Captain Cook」
・「The Koala」
・「Koala food trees」
・「The Magpie」
・「Talking turkey」
・「Nesting seabirds」
・「Crocodiles」
・「Rainforest safety」
・「DISCOVERY GUIDE」
Walking Track guide
・「Green Mountains」
・「Binna Burra」
・「DISCOVERY GUIDE」
・「WALKABOUT CREEK DISCOVERY CENTRE VISITOR GUIDE」
・「WALKABOUT CREEK DISCOVERY CENTRE MAP AND ACTIVITIES GUIDE」
・「DISCOVERY GUIDE」
・「DISCOVERY GUIDE」
・「Discovering Fraser Island and Cooloola」
・「Fraser Island Touring and camping guide」
・「Fraser Island Walking track guide」
・「Forest Lakes Trail」
・「Short walks」
・「Whitsunday Islands」
・「Hinchinbrook to Dunk Island」
・「Cape Hillsborough」
・「Whale watching Hervey Bay Marine Park」
・「Brisbane ForestPark INFORMATION GUIDE」
・「Brisbane FOREST PARK ACTIVITIES Information Liftout」
・「BRISBANE PARKLAND EXPERIENCE GUIDE」
・「BRISBANE BUSHLAND EXPERIENCE GUIDE」
・「Bird Places of Brisbane」
・「Roma Street PARKLAND Guide」
・「TOWNSVILLE ABORIGINAL PLANT TRAIL」
・「Companion Map to Great Barrier Reef」
・「ZONING INFOMATION "MACKAY/CAPRICORN SECTION","CENTRAL SECTION"」
・「INTRODUCTION "Cairns Section","Far Northern Section"」
・「CAIRNS SECTION ZONING PLAN AND THE CORMORANT PASS SECTION ZONING PLAN」
・「dangerous snakes in QLD」
・「kangaroos and their kin」
・「dangerous sharks」
・「the koala」
・「cone shells」
・「Birdwing butterflies」
・「Guide to NSW National Parks」
・「NSW NATIONAL PRAKS POCKET GUIDE」
・「What is the National Parks and Wildlife Service ?」
・「SYDNEY city of national parks」
・「Blue Mountains National Park」
・「Ku-ring-gai Chace National Park」
・「Sydney Harbour National Park」
・「Royal National Park」
Walks and Tours Blue Mountains National Park
・「Grand Canyon Walk」
・「Braeside Walking Track」
・「Euroka Creek Walking Track」
・「Pierces Pass Walking Track」
・「Erskine Creek Walk」
Blue Mountains National Park Waking Tracks in the
・「Katoomba Area」
・「Wentworth Falls Area」
・「Leura Area」
・「Sydney Harbour National Park」
・「National parks guided tours in and around Sydney」
・「Wombats」
・「Platypus」
・「Kangaroos and Wallabies」
・「Koalas」
・「Emu」
・「Magpie」
・「Snakes」
・「Snakes and People」
・「Victoria's National Parks」
・「Victoria's Alpine National Park」
・「The Alpine Walking Track」
YOUR GUIDE TO THE
・「Lower Yarra Path」
・「Middle Yarra Path」
・「Maribyrnong River Trail」
・「Merri Path」
・「FLINDERS CHASE NATIONAL PARK」
・「BELAIR NATIONAL PARK」
・「PARKS OF KANGAROO ISLAND」
・「PARKS OF THE SOUTH EAST」
・「PARKS OF YORKE PENINSULA」
・「PARKS OF FLEURIEU PENINSULA」
・「PARKS OF THE MURRAYLANDS」
・「DEEP CREEK Conservation Park」
・「CAPE GANTHEAUME and SEAL BAY Conservation Parks」
・「KELLY HILL Conservation Park」
・「BLACK HILL and MORIALTA Conservation Parks」
・「HALLETT COVE Conservation Park and the SANDISON RESERVE」
・「NAMBUNG NATIONAL PARK」
・「KALBARRI NATIONAL PARK」
・「Dolphins of Monkey Mia」
・「PARKS OF THE CORAL COAST」
・「Rottnest Island Bicycle Guide」
・「Tasmania's National Parks and Reserves A Visitors Guide」
・「CRADLE MOUNTAIN VISITOR CENTRE」
・「Watersmeet Nature Walk」
・「Cradle Mountain - Lake St Clair National Park」
・「Mt Field National Park」
・「Ben Lomond National Park」
・「Freycinet National Park」
・「Furneaux Group Reserves,Asbestos Range National Park」
・「Maria Island National Park」
・「Lake Barrington State Recreation Area」
・「Trevallyn State Recreation Area」
・「AUSTRALIA'S NORTHERN TERRITORY PARKS」
・「Uluru (Ayers Rock-Mount Olga) National Park
"The Mala Walk and The Mutitjulu Walk"」
・「The Edible Desert」
・「KINGS CANYON WALKS」
・「SIMPSONS GAP NATIONAL PARK」
・「KATHERINE GORGE NATIONAL PARK」
・「LITCHFIELD PARK」
・「WATARRKA NATIONAL PARK」
・「RUBY GAP NATURE PARK」
・「ORMISTON GORGE AND POUND NATIONAL PARK」
・「FINKE GORGE NATIONAL PARK」
・「ALICE SPRINGS TELEGRAPH STATION HISTORICAL RESERVE」
・「Larapinta Trail Telegraph Station to Simpsons Gap VISITOR'S GUIDE」
・「Visitor Guide Kakadu National Park」
・「Kakadu Holiday Planner」
・「BASIC FACTS」
・「Walking Tracks in Kakadu National Park」
・「KAKADU'S FIRES」
・「NOURLANGIE」
・「Ubirr」
・「ABORIGINAL LANGUAGES」
・「CROCODILES」
地図は旅の良き相棒です。長旅になればなるほど数も増え、
そしていらなくなってからも、なかなか捨てることができません。
地図の数だけ旅の思い出がある、といった感じでしょうか。
オーストラリアの場合、官製、公園管理局、地図会社、自動車協会など、
その種類は非常に豊富で、また容易に手に入ります。
New Zealand
ゴンドワナ大陸から比較的早く分裂したおかげで、
この国は長い期間、独自の生態系を持っていた。
1000年前に人間が入植する前は国土の80%が森林で、
植物の固有率は70%以上だったと考えられている。
現在は同じ率が帰化植物に変わっている。
同様に陸上の鳥も60%は固有種で、
ほ乳類は2種類のコウモリのみだったため飛べない鳥も多かったが、
現在は数々の移入された動物のおかげで、4割ほどが絶滅に追い込まれている。
この国を代表する「キーウィ」も危機的な状況。
自分の体重の4分の1から5分の1もある大きな卵を生むという習性が、
あだとなっている。
北部亜熱帯の森では、ここだけでしか見られないカウリマツ、
その他の温帯雨林ではナンキョクブナ、イヌマキ、常緑広葉樹、
木生シダなどのゴンドワナ植物だったと考えられる種で構成されている。
カウリマツは、幹がまっすぐきれいに伸びる特徴があって、
森の主という風情で悠然と立っていた。
毛皮を採るのが目的で、オーストラリアから移入された
「ポッサム」による生態系への被害はひどく、
数が増え過ぎ、多くが沿道で車に轢かれまくっていて、哀れである。
その姿を模したマグネットのおみやげを、
ジョークで売っているほどで、なんだか情けない。
固有種で見た鳥は、リフルマン、グレイワーブラー、ファンテイル、
コカコ、トムティット、シャイニングカッコー、トゥイ(エリマキミツスイ)、
コタレ(カワセミ)、モアポーク(小型のふくろう)、プケコ、
ケレル(ニュージーランドバト)、クロエリトサカゲリ、
カフ(オーストラリアチュウヒ)、トレア(オイスターキャッチャー)など。
ポリネシア系マオリの文化色が濃く、
動植物にも彼らの言葉で名前がついているものが多い。
山あり、川あり、湖あり、海ありで、北島、南島とも、
自然の中で遊べる場所には事欠かない。
特に、山歩き(トランピング)、釣りは人気がある遊びである。
物価も安く、治安もいいので、そういう点からもお勧めできる。
Reader's Digest 社は米国の雑誌出版社ですが、
多くの海外版を発行しています。
英国の文化の影響を強く受けているオセアニアの国々でも、
やはりこの出版社の本が多数発行されていて、
もちろんその中には旅行ガイドもあります。
これは百科事典的な本ですが、旅行に行く前でも帰ってきてからでも、
ながめているだけで、彼の国のことをいろいろと想像できる楽しい本です。
ニュージーランドには、ここにだけ生息する
おもしろい鳥たちがたくさんいます。
これは薄手のフィールドガイドですが、
その独特の鳥たちの世界を、かわいいイラストを使って
わかりやすく紹介してくれています。
重たい図鑑より、よほど使いやすかった一冊。
ニュージーランドの自然を全般的に、
かつ動植物その他の生き物について、
個々の代表的な種類を知りたいときに役立つ一冊。
この本に目を通しておけば、
森歩きがもっと楽しくなるに違いありません。
・「discover New Zealand's natural heritage」
・「Introducing the Department of Conservation」
・「Exploring New Zealand's Parks」
・「Major Tracks throughout New Zealand」
・「Northland Conservation Campsites & Accommodation」
・「Cape Brett」
・「Bay of Islands Walks」
・「Waipoua & Trounson Kauri Forests」
・「Coromandel」
・「Cathedral cove recreation reserve」
・「Kauaeranga Kauri Trail」
・「COROMANDEL FOREST PARK MURRAYS WALK」
・「Tongariro Northern Circuit」
・「Tongariro Crossing」
・「Round the Mountain Mt Ruapehu」
・「Whakapapa Walks」
・「Lake Waikaremoana Walks」
・「Lake Waikaremoana Track」
・「Walks in the Rotorua Lakes area」
・「Able Tasman Coast Track」
・「Travers - Sabine Circuit Nelson Lakes National Park」
・「Walks in Aoraki/Mount Cook National Park」
・「Walks in Arthur's Pass National Park」
・「South - West New Zealand Te Wahipounamu」
・「Hollyford Track」
・「Dusky Track」
・「Greenstone and Caples Tracks」
・「Routeburn Track Independent Tramping」
・「Milford Track Independent Tramping」
・「Kepler Track Independent Tramping」
・「North West Circuit Tracks Stewart Island」
・「Tramping In New Zealand」
・「Annual Hut Pass」
・「Back Country Hut Tickets」
・「Conservation Campsites」
・「New Zealand Great Walks」
・「Kiwi」
・「FIORDLAND TRAMPING」
・「AA NEW ZEALAND Accommodation」
ニュージーランドをツーリングする場合、
書店でロードマップを買うより、
自動車協会のオフィスで地図をもらう方が
いろいろ利点も多く、その他の情報も手に入ります。
Kingdom of Tonga
たくさんの島からなる国で、その内の大部分はサンゴによる造礁でできた島である。
ただひとつ「EUA」島だけがゴンドワナ大陸の名残りと考えられていて、
そこではその特徴を示す植物が残るものの、あとの島では植栽によるヤシ、
イモ類、トウモロコシ、スイカなどの果物の畑が目立つ。
カボチャは日本への重要な輸出農産物。
観光開発はまだそれほどでもなく、かといってニュージーランドから
物資は豊富に届くので、へき地という感じはしない。
島なので物価はちょっと高めだが、ほかのポリネシアの島々に比べれば
安い方らしい。南の島特有の、のんびりした人々の生活空間に、
ちょっとおじゃまさせてもらうといった印象。
日本人にはとても友好的で、沖縄あたりの田舎に来たという気分になる。
道ばたで「トンガオオコウモリ」を見られたり、
シュノーケリングしたりするにはとても良い環境。
ポリネシア系の人々の習慣として、宴会のときにコショウ科の植物
「カヴァ」の根を大鉢の中でもんで、酒の代わりに飲むことをする。
成分にはアルカロイドによる麻酔作用があり、舌やくちびるがしびれる。
State of Hawai'i
オセアニア地域では最も北東部、およそ北米から4000km、
アジアから6000km、南西オセアニアの国々から8000kmにある、
世界で最も孤立した海洋島(陸地とつながったことのない島)のひとつ。
海底から島が作られるごとに順次西へ少しずつ移動することから、
西のカウアイ島から東のハワイイ島まで島の形成に500万年の時差があり、
自然の年代変化をそれぞれ見ることができる。
カウアイ島北東斜面では、貿易風による降水が年間1万ミリ以上あり、
世界でもっとも雨の多い場所のひとつとなっている。
この降水により溶岩大地が削られ、独特の景観を生み出す。
北側にある「Na Pali coast」のトレールは、ハイカーに人気の高い場所。
ハワイイでの植物の固有率は非常に高く85%もあり、
優占種の「オヒア・レファ(ハワイフトモモ)」がどこでも多く見られる。
やはり海洋島である日本の小笠原にある「ムニンフトモモ」は、この仲間。
ランの花もたいへん多く観光客に人気だが、3種類以外はみな帰化植物で、
同様に他の固有植物も外来種のおかげで危機的な状況にある。
鳥類も固有に進化したものが多く、「イーウィ(ベニハワイミツスイ)」、
「アパパネ」などを滞在中に見た。
こちらも、帰化動物たちのために生息環境の悪化が問題となっている。
カウアイ島の海鳥が営巣する小島にて「グンカンチョウ」、
またハワイイ島キラウエアクレーター付近で「シラオネッタイチョウ」を見かけた。
自然保護区では一時絶滅の恐れがあった州の鳥「ネネ」(ガチョウの仲間)の姿も。
日本のカラスと同じで、どの島にも街中には「マイナー(九官鳥)」がやたら多い。
火山島の主な溶岩は「パホイホイ溶岩」と「アア溶岩」である。
ハワイイ語が、火山用語として世界共通で使用されている例。
日本語では「ツナミ」が共通になっているのと同じで、
それだけ災害に苦しめられてきた土地というのも似ている。
ハワイイ島マウナケア山頂における晴天率は89%で、
各国の施設が天体観測を行なっている。
直接、こうした施設の見学は難しいが、山頂付近で天体観測を
ガイドしてくれるツアーはたくさんあるので、こちらへの参加をお勧めしたい。
ただし、車でいっきに標高4000メートル以上まで行くので注意。
下界は常夏でも、こちらはとんでもなく寒い。
各島のビーチでは、気軽にシュノーケリングできるところもあり、
サンゴに囲まれた中で、ウミガメといっしょに泳ぐこともできた。
初め手にしたとき、これは学者か研究者用かなあと思いました。
しかし、他の本と見比べれば比べるほど、この本に勝るものがない
ということがわかり、余計に欲しくなるのでした。
ただ、その分価格もそれなりにします。
自分の旅行形態からするとぜいたく品の部類ですが、
予算に余裕のある方には強くおすすめします。
ハワイイの島々は、歩きながら自然を満喫できるコースの宝庫。
火山、海、森、コースの長短など、いくらでも選ぶことができます。
この手のガイドブックも、書店にたくさんあります。
・「HAWAII VOLCANOES NATIONAL PARK」
・「Official Map and Guide Hawaii Volcanoes」
・「KIPUKA PUAULU TRAIL GUIDE」
・「HALEMA`UMA`U TRAIL GUIDE」
・「Viewing Hawai`i's Lava Safely」
・「Official Map and Guide Pu`uhonua o Honaunau」
・「Official Map and Guide Puukohola Heiau」
・「Official Map and Guide Kaloko - Honokohau」
・「Official Map and Guide Haleakala」
・「Hiking Trails Kipahulu Valley, Haleakala National Park」
・「Haleakala CANPING AND CABINS」
・「Official Map and Guide USS Arizona Memorial」
・「HAWAI'I STATE PARKS」
・「MARINE LIFE CONSERVATION DISTRICTS」
・「Hiking Safety in HAWAI`I」
・「HONOLULU MAUKA TRAIL SYSTEM」
・「EAST HONOLULU - KULIOUOU AREA」
・「KOOLAUPOKO TRAIL COMPLEX」
・「MANANA - WAIMANO AREA」
・「DIAMOND HEAD (LE`AHI) STATE MONUMENT」
・「KAUA`I Illustrated Pocket Map」
・「KALALAU TRAIL NA PALI COAST STATE PARK」
・「Trails of Koke`e KOKE`E STATE PARK」
・「The Mauna Kea Observatories」
・「VISITOR INFORMATION Onizuka Center for International Astronomy」
・「MAUNA KEA TRAIL」
・「SUBARU TELESCOPE」
・「GEMINI OBSERVATORY」
・「Hawaiian Endangered Animals Coloring Book」
ハワイイは観光が主産業、しかも日本は今でもその主要な相手ですから、
観光局の宣伝にも熱が入っていて、
有用な情報を(しかも日本語で)得ることができます。
もちろん個人旅行でも、これを利用しない手はありません。
© 2005 Yambaru Visitor Centre